「早出出社」をしたことありませんか?または「早出出社」の命令を受けたことはりませんか?
最近は早出出社を推奨している大企業もありますが、中小企業では早出出社はあまり馴染みがありません。今回は早出出社の取り扱いについてまとめました!
そもそも早出残業とは何か?
早出出社(早出出勤とも)とは、始業時刻よりも早く会社に出社することを言います。
法律上定めはありませんが、一般的には始業時刻より30分以上早く出社した場合に早出出社と言われることが多いです。
早出出社には2つのケースがあります。
- 残業代が支払われない早出出社→自発的な早出出社になります
- 残業代が支払われる早出出社→早出残業といいます
もしかしたら残業代が貰える早出残業なのに、残業代を貰えるのに申請していなかったり、会社が違法に残業代を払っていない可能性があります。
残業代が出るのかどうか以下確認していきましょう!
早出残業にならないケース
業務の指示がないのに早く出社する場合は、基本的に残業代は出ません。なので業務命令出ない場合は、早出出社の必要はありません!
あなたが職場の空気を読んで早めに出社しているなら、普通に出社しても何も問題はありません。
自発的に早め出社をしている場合
- ちょうどいい時間にバスがないから余裕をもって出社している
- 車出勤で混むといけないからいつも早めに出社している
- 通気ラッシュが苦手だから早く出社して会社でゆっくり朝食を食べている
- 朝のカフェが混んでるから早めに出社して会社で資格取得の勉強をしている。
- 朝型で元気だから早出出社が好きだ
早出出社しているのが自分の都合の場合、早出しても残業にはなりません。
自己都合の早出出社の場合は、始業時刻前に、会社があなたの待機場所として職場を提供しているだけです。
1時間以上早く出社するとちょっと目立ちます。通勤の都合がなければ1時間程度の早出出社が常識の範囲になるでしょう。
会社によっては、出社時間があまりに早いと指導してくる場合があります。会社が恐れているのは
- 勝手に早出して、残業代を請求してくること
- 勝手に早出して、一人の時に労災事故が起きること
- 勝手に早出して、社内ルールを無視した行動で周りに迷惑かけること
などを恐れています。
「出社時刻より早く出勤しているのは、公共交通機関の都合です。残業ではありません」と上司に伝えておきましょう。そうすれば安心して関係も良くなるはずです。
上司は上司で、管理不行きを恐れているのです。多少は察してあげましょう。
上司が早め出社を推奨してくる場合
上司やお局様、先輩社員が「ほかの人もそうしている・昔からみんなやっている」といって強制じゃないけれど早出出社を推奨するケースは多いです。
- 部下は上司より早く出社したほうがいい(ほかの社員もやっている)
- 始業時刻前に自分の机回りを整理整頓をした方がいい(ほかの社員もやっている)
- メール起動など業務の準備を先にした方がいい(ほかの社員もやっている)
- 仕事に関する自己啓発を朝取り組んだ方がいい(ほかの社員もやっている)
という職場には「何分前に出社するのか、始業時刻まで何をするかは、自由だと思っていたのですが、『●●した方がいい』とおっしゃるのは業務命令になるのでしょうか?」と、正論で尋ねてみましょう。
上司は、早出出社するよう推奨(圧力をかける)することで、あなたが自発的に早出出社することを望んでいますが、早出出社の推奨に従う必要は全くありません。
基本的に明確な業務命令がなければ早出出社する必要はありません。暗黙の早出出社ルールを押し付けてくるなら、「始業時刻前の業務のため、早出出社命令ということでよろしいでしょうか?」と確認してください。
上司が「早出出社命令です」というなら、残業代が付くのできちんと記録しましょう。
上司がもごもごして「早出出社命令ではなくて、早く出社したほうがいいというアドバイスで…」など濁すようなら残業と認めないつもりなので、キッパリお断りしましょう。
残業代をちゃんと請求できる早出残業
きちんと指揮命令の元仕事を命じられて早出残業した場合は、当然残業代が支払われます。
始業時刻前に外せない業務やアポイントがある場合
どうしても始業時刻前でないといけない仕事ってありますよね。朝じゃなければ会えないお客さんや、繁忙期で朝から対応しなければ間に合わない案件、遠方のため早く出社して準備して外出など、業務命令で早出出社したならば早出残業として残業代が支払われます。
早出残業の明確な起点はありませんが、始業時刻より30分以上前から業務を行う指示が出たら残業とカウントされる可能性が高いでしょう。
逆に、30分の早出残業を命じられた時に、1時間前に勝手に出社して残業を始めると、業務命令違反になる可能性があります。仕事をしていたら残業代を貰う権利がありますが、指示命令違反ということで会社の人事評価が下がる可能性もあります。
基本的に残業は会社からの命令で行うものという立場を忘れずに、言われた通り早出残業するのがベストです。
早出残業も、業務命令であれば、特別な事情がない限り断ることはできません。
仕事でミスして挽回するために早出して仕事をする
誰でも、ミスの挽回のために業務時間外にこっそり仕事をしたことはあります。ただし、上司の「ミスが理由で残業するのは残業代出ない!」というのは間違いです。
ミスをカバーするための残業も業務の一部です。就業時間を超えて働いたときは残業が支払われるのが当然です。
自分のミスを認めるのはツライですが、ミスして残業(早出残業)が必要になったらまずは上司に相談しましょう。あなたの業務量をコントロールし指導するのが上司の本来の役割です。ミスを挽回するために早出残業を命じられたら(許可されたら)、残業代を貰いながら、早出残業を行いましょう。
自分の判断で早出残業して、残業代を請求するのは法律上問題ありません(業務の指揮系統に問題ある職場にはなりますが…)。しかし、勝手に判断してしまうのは、社会人としてコミュニケーションが不足していると言えます。
ミスしたときは残業で挽回するだけが正解ではありません。上司が他の人に仕事を振り分けて早出残業しなくていい環境を作れるかもしれません。みんなの協力を得て組織全体で業務を平準化できるということを忘れないでくださいね。
始業時刻前に参加必須の朝礼や掃除がある場合
- 始業時刻前の掃除当番・お茶当番
- 始業時刻前の朝礼・ラジオ体操・ミーティング
- 始業時刻前の勉強会
これらは、行うことが義務または暗黙の了解の場合、業務時間に該当します。
朝の勉強会の場合、出席しないと業務に支障が出る、人事評価に影響する、等という状況であれば出席が暗黙の了解であると言えます。なぜなら、出席しないと業務で損をするなら、本来なら業務時間内に社内で共有すべき内容だからです。朝の勉強会自由参加でも早出残業になります。
始業時刻前の業務は早出残業なので、当番や朝礼の10分についても早出残業の残業代が支払われなければなりません。
掃除当番や朝礼を業務時間外に行う会社が、実はまだまだ沢山あります。上司の中には朝礼は始業時刻前に行うのが正しいと、間違ったことを信じている人もいます。正しい知識を持って不要な早出をやめられるよう、働きかけていきましょう!
まとめ
早出出社は自発的なのか、業務命令なのかで、残業代の支払い有無が変わります。
早出残業なのに残業代が出ない会社はブラック企業なので、早出残業を強いられているときはその職場に見切りをつけたほうがいいでしょう。
最後まで読んで下さりありがとうございました。今日も一日お疲れさまでした!