会社のトイレ事情って働く上でとっても重要ですよね。
あまり知られていませんが、トイレの設置について法律でルールが定められているので紹介します。
男女別のトイレ設置は会社の義務だった！
中小企業で務める方で数人しか事業場に社員がいない場合、男女兼用のトイレである場合が割とあります。男女兼用のトイレは法律違反なのです。
しかも根拠となる法律は２つあります。
（事務所衛生基準規則第17条）
事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。
1男性用と女性用に区別すること。 （以下省略）
ともう一つ。
（労働安全衛生規則第628条）
事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。ただし、坑内等特殊な作業場でこれによることができないやむを得ない事由がある場合で、適当な数の便所又は便器を備えたときは、この限りでない。
1男性用と女性用に区別すること。 （以下後述により省略）
明確に、トイレは男女別！と書かれています。
あなたが炭鉱や鉱山の中で働いていなければ、確実にトイレは男女別でなければいけません。
上司が、「事務所内に女性は２人しかいないからトイレは兼用です」なんて単なる会社の都合で法律には合っていません。
女性２０人につき１個トイレを設置しなければならない
労働安全衛生規則第628条はトイレについていろいろ定めていて、社員数とトイレの数のルールも定められています。
（労働安全衛生規則第628条 １以降の続き）
2男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上とすること。
3男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上とすること。
4女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上とすること。 （以下後述により省略）
女性は同時に働く人数が２０人ごとに１個トイレの設置が義務づけられています。
女性が２１人～４０人同時に働く職場なら２個のトイレが必要ということですね。
お昼時とか混む時間帯を考えるとちょっと足りないかな？なんて思わないでもないですが、法律って細かいことまで決めているんだなと感心してしまいます。
トイレにこもって仕事をさぼる人には、２０人で１個のトイレを共有しなければいけないのだから、さっさと出で！トイレが混むでしょ！と言いたいですね。
トイレに綺麗な水がしっかり出る手洗い場は必須
トイレの清潔さも定められています。
（労働安全衛生規則第628条 4以降の続き）
5便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。
6流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。
「汚物が浸透しない」は当たり前ですが、トイレには綺麗な水が十分出る手洗い場が必須であることもきちんと定められています。
トイレが汚い会社はだらしない社風であることが多いです。会社には、職場環境の整備のため、トイレの美化に真剣に取り組んでほしいですね。
私が勤める会社のトイレの手洗い場は、水圧が低いのか水がチョロチョロしか出なくてイライラする状況です。
女性社員総出で文句を言っているのですがビルが古いからどうにもならないと言われて全く改善されません…。この状況は法律違反にならないのかしら？とこっそり思っています。
男性トイレの掃除が女性社員の仕事？
自社ビルの場合やテナントの管理費に清掃が含まれていない場合、社内のトイレ掃除を社員が行うことがあります。
悪しき習慣として、男性トイレの清掃を女性社員に行わせる会社がまだあります。
専門の清掃業者が入らないなら、職場のトイレ掃除は使っている人がやるべきです。
どう考えても清掃担当ではない女性にとって、男性トイレの掃除は嫌な仕事です。
- 清掃中に男性社員がトイレを使える状態ならセクハラではないか？
- 職場美化の名目の下、精神的苦痛を伴う業務を強制させるのはパワハラではないのか？
かなりグレーゾーンだと言えます。異性のトイレ掃除をさせるのはハラスメントになる可能性が高いです。勇気を出して「男性のトイレに入るのは業務でもつらいのですが…」と言ってみましょう。
常識的に考えて、「コピー取っといて！」などの依頼と同等に、「男子トイレ掃除しておいて！」って依頼してくる上司はおかしいです。
まとめ
- トイレの男女兼用はNG
- 従業員の数に応じてトイレの数はルールが決まっている
- 綺麗な水が出る手洗い場も設置が必要
- 女性社員に男性トイレの掃除強要はハラスメントになるかも！？
会社のトイレのルール、意外に細かく定められています。守られているのかぜひ一度ご確認を！
最後まで読んで下さりありがとうございました。今日も一日お疲れさまでした！
