若手の女性社員がスーツに生足で出勤してきた…。私が注意したらお局様って思われる?
ビジネスマナーとしてストッキングの着用は指示していいのか考えてみました。
職場で生足を注意してはダメ?
一般的に、服装完全自由であるときは生足OKですが、ジャケット着用やオフィスカジュアルを求める職場で生足はNGです。
後輩の女性に対して
「スーツに生足はマナー違反になるから、ナチュラルストッキングはいたほうがいいと思うよ。」
と言って良いです。
職場ごと服装のルールは様々ですが、職場の生足に疑問を持つのは正常なことです。
放置して他の人が指摘してくれるのを待つのもいいですが、あなたの直属の後輩や親しい子ならそっと教えてあげるのも優しさです。
まず第一に、就業規則や社内ルールに「服装規定」があるかどうか確認しましょう。
後輩がスーツに生足であることが、自分の感覚的に嫌なのか、社内ルールでNGなのか明らかにすることで、新人をいじめるお局様キャラから逃れることができます!
服装ルールが明文化されていない場合は、あなたが入社当時、先輩から口頭で伝えられた服装ルールを思い出してみましょう。
- 毎日スーツ着用が必要です。
- ジャケット着用が必須ですが、スーツでなくてもいいです。
- オフィスカジュアルで出社してください。
- 完全服装自由です。または職場では制服を着用してください。
服装の大まかなルールは、上記4パターンです。
スーツ着用、ジャケット着用、オフィスカジュアルという指示がある服装ルールの場合、生足で出社するのはマナー違反になります。
オフィスカジュアル=「きちんと感」を求めているということです。
生足=きちんと感不足です。ストッキングが必要かどうかは別として、ソックス等の着用は必要でしょう。
また、ジャケット・スーツ着用=フォーマル感を職場は求めています。
フォーマルな装い=生足NGです。
いずれの場合も、「オフィスカジュアルと生足はやめた方が良いんじゃない?」と指摘してあげるべきでしょう。
服装自由なら、生足はOKです。あなたがストッキング着用は自由ですが、生足を非難することはできません。
ストッキング着用指示はハラスメント?
身だしなみに対するマナー違反の注意・改善要求はセクハラではありません。
しかし言い方や注意する理由に注意しないと、関係がギクシャクする恐れがあるので気を付ける必要はあります。
男性上司は、女性への服装注意がハラスメントになるのではと考え、なかなか言えないことが多いです。
そのためアラサーの女性となると、新人女性へ生足の注意を男性上司から指示されることもあります。
「俺から注意すると、セクハラっぽくなるから、代わりに生足ダメだよって伝えておいてよ~」
とか
「大事にしたくないから、同性の君からストッキング履くように上手くいっておいて!」
とか
「服装ルールとか社会人の常識は、年の近い先輩がちゃんと教えてあげてよ!」
などと上司から言われたら、後輩にやんわり指摘せざるを得ません。
職場で性別による差別的な取り扱いは禁止です。
しかし、同性間の方が言いやすいことがあるのも事実なので、男性上司・女性後輩の両方のためにも、大人の対応をしてあげましょう。
ただ、生足がダメなことが、ストッキング着用とは限りません。
- オフィスカジュアルなら、カバーソックスはOK?
- パンツスーツなら、膝丈ストッキングでもいい?
- 冬場はストッキング以外に黒タイツでも可なの?
など、会社が求める服装ルールがどのレベルか微妙なニュアンスを確認しておきましょう。
あなたの常識と会社の求める常識のズレをなくすことで、トラブルを防げます。
ちなみに生足っぽい色味なら「ヌーディーベージュ」がおすすめです。
ストッキングを履いているのを分かるようにしたいなら、もう少し濃い色が良いですが、濃すぎると老けて見えるので注意が必要です!
職場で生足を上手く注意するためのポイント
「生足の注意」と「ストッキング着用の指示」のミッションを成し遂げるポイントは3つ。
- ダメな理由を説明
- 正しい対応を指導
- 感情面のフォロー
3つを漏れなく、後輩に伝えハラスメントを回避しましょう。
1つ目は生足がダメな理由の説明です。
- 生足だとビジネスマナーには合わないんだよ
- 生足で人の家に上がるのは失礼なように、職場でも生足は失礼になっちゃうんだよ
- 生足がキレイ汚いではなく、TPOをわきまえるって意味でダメなんだよ
※TPO(ティーピーオー)とはTime(時間)とPlace(場所)とOccasion(場合)の略
生足で出勤してくる子は、なぜ生足を注意されるのか分かりません。
「常識でしょ?」「若さアピールしてるの?」「こんなことも分からないの?」
など頭ごなしに怒ってはいけません。本人はなぜダメなのか本当に分からないのです。
何が、なぜダメなのか諭すように教えてあげましょう。
2つ目がストッキング着用が正しいことの指導です。
- 職場はオフィシャルな場だから、足元はナチュラルストッキングがルールになるね
- 喪服が全身黒にするように、スーツにストッキングはセットなんだよ
- オフィスカジュアルでも、ウチの職場だとストッキング着用がルールだよ
と生足がダメなら、どうしたら正解なのかを具体的に教えてあげましょう。
「なぜ生足注意してレギンス履いてくるかな…」「ラメ入りストッキングもダメだよ…」「また生足なんですけど…私の注意は聞いてなかったの…?」
と後日もう一度指導しないで済むように、ナチュラルストッキング着用までしっかり伝えてください。
回りくどく言うと嫌味に聞こえる可能性があります。
さっぱり「ナチュラルストッキングにするのがいいと思うよ」と結論を言うのがベストです。
3つ目が感情面のフォローです。
- 夏場は暑くてしんどいけど、ストッキングお互い頑張ろうね
- ウチの職場も今の時代に合った服装規定に変わればいいんだけど、まだちょっと難しそうだよね。我慢しよ
- ●●さん以外も、ストッキングのこと知らない子いたから、(生足NG知らなかったこと)あまり気にしないでね。
など自分を否定されたと思われないようなフォローをしてあげましょう。
本人は快適だから生足を選んでいたのです。快適さを奪われ、叱られたと思ったら凹みますよね。
社会人として経験が浅い若手は繊細です。ちょっとした一言に傷つきこちらの意図とは違う受け取り方をすることがあります。
誰でも失敗から学ぶのだから、最初の指摘はやさしくしてあげるのが先輩の役目です。
たまに勘違いしている子に反撃されて
「はあっ?『生足ダメって古くないですかぁ』って私に言うな~!」とか「『合理的じゃないですよね』って屁理屈こねないでよ~!」とか「『おばさんが服装チェックとかイタいんですけど』って陰口聞こえてるんですけど!逆パワハラじゃん!」
などジェネレーションギャップを感じる反応をしてくる場合もありますが、ほとんどは素直に指摘を受け入れます。
ストッキング着用するようになったら、生足出社のことは忘れましょう。
「昔生足で出社して非常識だったよね~」などネタにしていじったら、最低な先輩になってしまいます。
若手の黒歴史は本人がネタとして使っても、先輩であるあなたは絶対に蒸し返してはいけません。「そんなこともあったかもね~」と流してください。
後輩を思いやることで、良い関係を維持することができます。大人の対応を見せてあげましょう。
まとめ
先輩の立場になると、後輩女性の服装について気になることがあるかもしれません。
あなたや社会の常識を、後輩女性が知らないなら、そっと教えてあげることも業務の一環です。気が滅入ることですが、1回は教えてあげましょう。
教えてあげても直らなかったときはもう仕方がありません。あなたの役割は果たしたので他の人に任せて、距離を取ってOKです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。今日も一日お疲れさまでした。