転職活動では履歴書と職務経歴書を必ず準備しますよね。複数の会社に応募するとき1つ1つ手書きは面倒です。できれば印刷で済ませたいと迷いませんか?
人事の仕事を経験した中で、手書きと印刷のどちらが正解問題について私なりの回答をしてみます!
履歴書は手書きで性格を見せる
まずは履歴書について確認します。履歴書の役割は下記2つ。
- あなたの学歴や職歴といった基本情報を伝えること
- 応募動機や自己PRなどあなたの熱意を伝えること です。
履歴書を読んで、採用担当者にあなたと面接で会ってみたいと思わせられるかを重視して作成しましょう。手書きでも印刷でも内容が人事担当者に気に入ってもらえれば、どちらでもいいのです。
そんな中で、あえて私は手書きの履歴書作成をおすすめします。
理由は、印刷の履歴書はその人の雰囲気が見えないからです。
私が採用関係の仕事で到着した履歴書をPDF化して保存する作業をしていた時、履歴書の文字を見て思ったことがあるからです。
「丁寧そうな人だ」「せっかちなのかな?」「文字が小さいのに余白が多くバランスが悪い…。」「くせ字だからこの人と仕事するなら、メモの読解大変そう~」
など、応募者がどんな人柄か想像していました。すると会ってみたいという気持ちも膨らみます。
字が下手でも丁寧に書いていれば読み手には伝わります。仮にあなたと同じ程度の経歴の人(Aさん)が応募してきて、面接に進めるのをどちらか一人にしなければならない。
そんな時、Aさんが印刷した履歴書で、あなたが手書きできれいな履歴書を送ってきたなら、あなたが面接に進むことができるでしょう。
最後の決め手として心のこもった手書きに軍配が上がると思います。
転職なんだから能力を評価してほしい、と思うかもしれませんが、案外応募者は似たレベルの方で拮抗することが多いです。
判断材料の一つとして文字を見られることをぜひ覚えておいてほしいです。
一方で、「履歴書の文字が雑な人は仕事も雑だから採用しない!」と決めている採用担当者もいて、内容以前に不採用になったケースも見たことがあります。
締め切りギリギリでゆっくり履歴書を書く時間がなければ、印刷の履歴書にしましょう。
印刷で履歴書を作成し時間のなさを隠すのも手かもしれません。状況に応じて手書きと印刷を使い分けるのも転職活動のコツといえます。
ちなみに、印刷の履歴書の場合は、文字のスタイルの統一(特に数字は大文字小文字のどちらかに統一しましょう)と配置の統一(左端ぞろえが無難)に気を付けてくださいね!
職務経歴書は印刷でパソコンスキルを見せる
次に、職務経歴書は新卒採用では登場しなかった書類です。初めて転職する際は、下記2つの目的を意識して職務経歴書を作成しましょう。
- あなたのスキル、スペックをアピール
- あなたが入社したときの活躍を想像させる
職務経歴書を読んで、あなたが入社したら会社に有益と思わせる必要があります。つまり
採用者=入社後あなたの上司になる人 が仕事が楽になると思わせることが大切です。
私は職務経歴書はパソコンで作成し印刷したものを提出することをおすすめします。
なぜなら、職種によりますが、多くの仕事でパソコンを使います。パソコンで作成した書類で体裁がある程度整っていれば、パソコンは多少扱えるという安心感があるからです。
もっと重要なのが、履歴書と異なり職務経歴書はどの会社に送る際も内容はほぼ同じであることです。
履歴書は志望動機があるので使い回しが難しいですが、職務経歴書は使い回しができます。
採用担当者もそれは暗黙の了解で承知しています。ならば、職務経歴書をわざわざ手書きするのは非効率です。
形式が整って決まった欄に記入する履歴書と異なり、職務経歴書は書き方にルールがありません。
普段印刷された文字を読む人にとって、形式が決まっていない手書きの書類は実はとても読みにくいのです。
逆に、ワード文書を印刷した書面は形式がばらばらでもあまり読みにくさを感じません。
日ごろから報告書や議事録、企画書で見慣れているから、ストレスにならないのです。
手書きの職務経歴書で、採用担当者がイメージする職務経歴書の体裁とあなたが作成する職務経歴書の体裁が大きくずれていると、「わかりにくい書類だなぁ」と思われる可能性があります。
時間をかけたのに印象が悪くなるなんて最悪ですよね。パソコンで作成し印刷できる環境があればぜひ職務経歴書は印字で提出してください。
ダメ元でフリクションペンで履歴書の日付を書く!?
おまけとして、履歴書の小技を紹介します。
不採用になった場合、履歴書を送り返してくれる場合があります。(ハローワークの求人票では履歴書を返してくれるかどうか記載されていますよ!)
不採用時のことを考えるのは気分が悪いですが、履歴書を使い回したいと思う方は戻ってきても使える履歴書になるように1つだけ工夫が必要です。
それは履歴書提出時の日付をフリクションボールペンで記載することです。
履歴書を再利用するときに、日付を直して提出することで、履歴書作成の二度手間を減らすことができます。
フリクションボールペンはご存じの通り、一度書いても、こすると消えるペンのことです。
一般的にきちんとした書類には消えるペンで書くのはマナー違反です。
採用担当者にばれたら、心証悪いのでお気をつけてください。
ちなみに、郵便の宛名に消えるペンを使うと、郵送途中の工程で住所が消える危険があるので使用が禁止されているのでご注意ください!
フリクションボールペンを使うのは、リスクを承知したうえで、日付だけにしてくださいね。
実際に送られてきた履歴書で、うちの会社が求人を出す前の日付で履歴書を送ってきた人がいました。
案の定、「履歴書を使い回す人とは会いたくない、誠意を感じない」と採用担当者が憤慨し、不採用になった方を見たことがあります。
今は売り手市場で応募数が少ないので履歴書の日付だけで不採用になるとは限りませんが、意外と日付もしっかり見ているので応募の際は気を付けてくださいね。
できればフリクションボールペンと履歴書本文のボールペンは同じ太さのボールペンにしましょう。
また、日付のほか、志望動機も直したいからといってフリクションボールペンで書くのはおすすめしません。
消えるペンとはいえ、書いた跡、特に筆跡のデコボコは若干残ります。消した後に上書きすると履歴書が汚くなります。潔く諦めて新しく履歴書を書き直したほうが賢明です。
まとめ
- 履歴書は手書きのほうが心証アップ
- 職務経歴書はパソコンから印刷のほうがいい
- フリクションボールペンの裏ワザは提出日付の1か所のみ!
採用担当者はいい人を採用するため細かく書類を見ています。
あなたが誠実な態度で応募したら何かしら誠実さを見つけるので、面倒くさがらず真剣に履歴書と職務経歴書を作成しましょう!
最後まで読んで下さりありがとうございました。今日も一日お疲れさまでした!